『眉山 / さだまさし』

眉山 (幻冬舎文庫)

さだ まさし / 幻冬舎


≪あさすじ≫
東京で働く咲子は、母の入院の知らせを受け、久しぶりに徳島に帰郷する。
母子家庭で育った咲子は、気が強く何でも一人で決めてしまう母に寂しさを感じていた。
咲子は医師、寺澤から母が献体を希望していることを知り、いらだちは募る。
ある日、母の友人から箱を手渡される。
中には、死んだと聞かされていた父から毎年届いていた手紙の束が入っていた。
隠された母の恋を知った咲子は、東京に戻り、両親の思い出の場所を訪ね歩き…。

P197
「大好きな人」の故郷にそっと根を下ろして生きてきた母は、
人生最後の阿波踊りに「大好きな人」の一体何を刻もうとしているのだろう。
「世の中に祭り多しといえども、神社仏閣や権威がらみでない祭りは少ないんだよ」
母が昔言った言葉が咲子の胸の内に響く。
「自由平等なんざ、絵に描いた餅だけれど、阿波踊りだけは自由平等そのものさ。
 踊りだって本当はどう踊ったっていいんだからね」
それら母の言葉は実はずっと「大好きな人」に繋がっていた言葉だったろう。


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何年か前に、たまたま何かで映画の予告を見て、この本の存在を知りました。
それからずっと、夏に読もうと決めていて。
ようやく読めたその時に、”神田のお龍”こと、母龍子さんに私は惚れたのでした。
夏がくるたびに、見たことのない阿波踊りの壮大さも想像しながら、
神田のお龍さんの生き方を感じたくなるのです。
かっこいいのです。
絶対、かっこいい!
きっと来年も暑い夏に、私はこの本を読むことでしょう。
そして、かっこいいなーと。
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by thurezure | 2011-08-09 06:18 | 読んだもの
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