『ジョゼと虎と魚たち / 田辺聖子』

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

田辺 聖子 / 角川書店


内容(「BOOK」データベースより)
足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。
ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人、恒夫。
どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作「ジョゼと虎と魚たち」。
他に、仕事をもったオトナの女を主人公にさまざまな愛と別れを描いて、素敵に胸おどる短篇、八篇を収録した珠玉の作品集。

(不機嫌というのは、男と女が供に棲んでいる場合、ひとつっきりしかない椅子なのよ、、、
P124 荷造りはもうすませて より

「夢に見そうに怖い、、、」
「そんなに怖いのやったら、何で見たいねん」
「一ばん怖いものを見たかったんや。好きな男の人が出来たとき。
 怖うてもすがれるから。
 、、、そんな人が出来たら虎見たい、と思ってた。
 もし出来へんかったら一生、ほんものの虎は見られへんで、それでもしょうない思うてたんや。」
P199ジョゼと虎と魚たち より


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ちょっと切ない物語の短編集。
女性の気持ちが本当に細かく描かれていて気持ち良いほどでした。共感、たくさん。

まだ著者の本は二冊目なのですが、時々おいしそうな食事の様子が物語に登場してきます。
おいしいモノ、おいしい食べ方を田辺さんはたくさんご存知なんだろうなーと思って読み進めます。
そこが、また楽しいのです。
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by thurezure | 2012-03-10 05:54 | 読んだもの
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